ミロガバリンがアトピー性皮膚炎モデルマウスの痒みを抑制することを発見
研究のポイント
- ミロガバリン(商品名:タリージェ?)(※1)を投与することで、中枢神経系(※2)に作用し、運動機能を低下させずにアトピー性皮膚炎モデルマウスの痒みを抑制することを実証しました。
- 難治性のアトピー性皮膚炎の痒みに対する新規治療薬として今後期待ができます。
概要
富山大学学術研究部薬学和漢系 応用薬理学研究室の歌大介准教授、松田康佑(博士後期課程2年、日本学術振興会特別研究員(DC1))らの研究グループは、新規ガバペンチノイド(※3)であるミロガバリンが中枢神経系に作用し運動機能を低下させずに、アトピー性皮膚炎モデルマウスの痒みを抑制することを実証しました。
本研究成果は、「Frontiers in Pharmacology」に2024年6月26日(水)に掲載されました。
用語解説
(※1)ミロガバリン(商品名:タリージェ?)
適応症を神経障害性疼痛とする薬剤です。
(※2)中枢神経系
脳と脊髄から構成される大きな神経細胞の集団です。皮膚(末梢)で発生した痒み情報は脊髄に入力した後、最終的には脳に伝達されます。
(※3)ガバペンチノイド
神経終末に局在する電位依存性カルシウムチャネルのα2δサブユニットを遮断する薬物群の総称です。
研究内容の詳細
ミロガバリンがアトピー性皮膚炎モデルマウスの痒みを抑制することを発見[PDF, 611KB]
論文情報
論文名
Mirogabalin inhibits scratching behavior of spontaneous model mouse of atopic dermatitis
著者
Kosuke Matsuda, Yutaka Kitano, Masahito Sawahata, Toshiaki Kume, Daisuke Uta*
掲載誌
Frontiers in Pharmacology
DOI
https://doi.org/110.3389/fphar.2024.1382281
お問い合わせ
富山大学 学術研究部薬学?和漢系 准教授 歌 大介
富山県富山市杉谷2630
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