週1回程度「通いの場」に通うと、介護が必要な状態になりにくい 高齢者の健診医療介護レセプトデータ分析より
ポイント
- 超高齢社会において、地域の「通いの場」は「生きがいづくり」「仲間づくり」の場であり、地域の介護予防の拠点となっている。
- 富山県砺波市の国民健康保険および後期高齢者医療制度の65歳以上の被保険者のうち要介護認定されていない約1万人を対象に、地域の「通いの場」への参加が、その後の要介護認定にどのような影響があるかを分析した。
- その結果、通いの場に参加したことのない人と比較して、過去3年間の「通いの場」への参加が100回以上(週1回程度)の群は、新規に要介護となった者の発生率は有意に少なかった(不参加群 8.4% vs 100回以上群 3.4%、性?年齢調整オッズ 0.26)
- また、「通いの場」への参加回数が多い人は、「1日3食きちんと食べる」人が多く、「週に1回以上運動する」人が多く、喫煙習慣が少ないなど、健康的な生活習慣を持っていた。また、社会参加も多く、フレイル(虚弱状態)が少ないことも示された。
概要
富山大学大学院博士課程の渡辺一海医師、医学部疫学?健康政策学講座の山田正明准教授、関根道和教授らのグループは、地域連携事業として富山県後期高齢者医療広域連合からの委託を受け、令和元年度砺波市在住の65歳以上の国民健康保険および後期高齢者医療制度の被保険者のうち要介護認定のない10,290人が、地域の「通いの場」に参加することで、その後の要介護認定にどのような影響があるかを分析しました。
研究内容の詳細
週1回程度「通いの場」に通うと、介護が必要な状態になりにくい 高齢者の健診医療介護レセプトデータ分析より[PDF, 459KB]
お問い合わせ
富山大学学術研究部医学系 疫学?健康政策学講座
准教授 山田正明
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