能登半島北東部の温泉水から深部流体成分の混入と化学成分の変動を観測
ポイント
- 群発地震の震源が集中している能登半島北東部の温泉を定期的に調査し、化学?同位体組成の時間変動を測定しました。
- 深部流体成分の混入を示す高いヘリウム同位体比を流体の上昇域直上で観測しました。
- 調査の結果、地震活動?地殻変動に伴う、マントル起源物質を含む深部流体成分の混入率の変化などを反映していると考えられるデータが得られました。
概要
能登半島北東部を震源とする群発地震が長期的に継続しており、地下深部に存在する流体の挙動が地震の原因となっている可能性が指摘されています。富山大学?金沢大学?東京大学?高知大学からなる研究チームは、深部流体の供給源が直下に存在すると考えられている震源集中地域内に位置する温泉を調査し、2022年以降に顕著な化学?同位体組成の変動を観測しました。これはマントル起源物質を含む深部流体成分の混入率の変化などを反映したものと考えられます。本研究成果に関して日本地球惑星科学連合2024年大会(開催日:2024年5月26日から31日)で研究発表が行われる予定です。
予稿は、それに先立ち同学会ウェブサイトにて2024年5月17日(金)(日本時間)に掲載されました。
研究内容の詳細
分子のマスクを外すと別の分子に! クリック基から別のクリック基への位置選択的な直接変換に成功 -生体分子の多機能化や高分子材料への応用に期待-[PDF, 676KB]
発表詳細
題目
2022年以降の能登半島北東部地下の物質循環に関する地球化学的研究
著者
鹿児島渉悟(1), 河本結名(1), 森下知晃(2), 高畑直人(3), 佐野有司(4), 平松良浩(2)
(1)富山大学 (2)金沢大学 (3)東京大学 (4)高知大学
発表学会?セッション名
日本地球惑星科学連合大会2024年大会?U-15[J] 2024年能登半島地震(1:J)
発表日時
2024年5月28日 17:15~(ポスター発表)
お問い合わせ
富山大学 学術研究部理学系
特命助教 鹿児島 渉悟
- TEL: 076-434-6577
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